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森は生きている
作/サムイル・マルシャーク
訳/湯浅芳子(岩波書店版)
演出/菊池 准
音楽/林光
STORY
STORY
ある大きな国に、わがままな女王様がいました。
ある年の大晦日、女王様が気まぐれにとんでもないお布令を出しました。
「新年までにマツユキ草を持ってきた者にはかごいっぱいの金貨をあげます」
欲ばりな叔母さんとその娘は金貨欲しさに、真冬の森へみなしごの少女をやりました。
しかし今は冬。マツユキ草は四月に咲く花です。どこを探してもあるはずがありません。
少女はこごえ死にそうになりながら森をさまよいます。
その時、遠くに金色の光が見えました。それは“十二の月の精たち”の焚き火でした。
十二月の精たちは大晦日の晩に集まって、年に一度のお祭りをするのです。
みなしごが心優しい少女だということを知っている十二月の精たちは、
困っているみなしごのために一時間だけ〈春〉をよびました。
みなしごがマツユキ草を摘んで家に帰ると、叔母さんとその娘はそのマツユキ草を 持って、女王様の所へ行きました。
すると、女王様は自分もマツユキ草を摘みに森へ行きたいと言い出したのです。
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